四国中国の熟練一人親方が伝授する職人技の豆知識100選
四国・中国の地で40年以上にわたり受け継がれてきた伝統技術と現場の知恵を、今回特別にお伝えします。
瀬戸内特有の温暖で湿潤な気候に合わせて発展してきた建築技術、
そして日々の暮らしを快適にするための知恵の数々。
これらは代々、親方から弟子へと口伝えで伝わってきた貴重な財産です。
ご家庭でも簡単に取り入れられる職人目線の生活知恵まで、厳選した100の豆知識をご紹介します。
プロの職人でも「なるほど」と唸るテクニックをまとめました。
現代のリフォームや住宅メンテナンスにも通用する実践的な技ばかりです。
普段は教えない「職人技の裏ワザ」を特別に公開します。
一度塗った後、90度方向を変えて再塗りすることでムラを防ぎ、艶のある仕上がりになります。
瀬戸内では湿気が多いため、塗装は午前10時以降〜午後3時までが理想です。
カンナ仕上げの前に一晩木を寝かせることで、湿気による反りを防ぎます。
広島・三次の木工職人たちはこの工程を「木の呼吸を整える」と呼びます。
ひび割れにくく耐久性の高い壁面が完成します。
香川の左官職人は「一枚の壁に“呼吸”を与える感覚」と表現します。
管内に乾いた砂を詰め、加熱してから曲げるという昔ながらの技法です。
岡山や愛媛では、今でも若手職人に伝承されています。
直線で5cm、曲がりで8cm、ボックス内で13cmを残す「5-8-13ルール」。
鳥取の電気職人が提唱し、全国でも採用されています。
高知の畳店では、施工後にこの作業を欠かさず行います。
次回は「道具の手入れ術」を詳しくご紹介します。
その中から、すぐに実践できる技をいくつか紹介します。
- 釘を打つ前に石鹸を塗る: 木割れ防止とスムーズな打ち込みに。
- 透明ホースで水平出し: 水の原理で正確な水平を出す昔ながらの方法。
- 刷毛洗浄に米のとぎ汁: 塗料がよく落ち、刷毛が長持ちします。
- ペンキ缶に輪ゴム: フチ汚れを防ぎ、作業効率アップ。
- モルタルに柔軟剤: 作業性が上がり、ひび割れ防止にも。
- シーリング前に石鹸水: 指に付きにくく、滑らかな仕上がり。
- 銅板の継ぎ目に蜜蝋: サビ防止と経年劣化対策に。
- ナイロン糸で配線通し: 狭い空間の作業をスムーズに。
- イソプロピルアルコール: 電気接点の清掃に最適。
これらの技術は一般のリフォーム業者では扱えないものも多く、まさに地域の誇りです。
- 香川の「漆喰磨き」: 自然素材で調湿効果と高級感を両立。
- 徳島の「藍染下地」: 木部の防虫・防カビに効果的。
- 愛媛の「焼き杉板」: 外壁を長持ちさせる伝統の防腐技術。
- 岡山の「備前土壁」: 赤土と藁を使った断熱性の高い自然壁。
- 広島の「竹小舞工法」: 現代の壁紙下地にも応用される技法。
大手メーカーでは得られない、地域に根ざした“味わいのある住まい”を作るヒントになるでしょう。














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