四国・中国地方で建設業に従事されている一人親方の皆様にとって、確定申告は事業を安定的に続けていくうえで欠かせない重要な業務のひとつです。

適切な税金対策を行えば、本来支払う必要のない税金をきちんと抑えることができ、資金繰りにも余裕が生まれます。
ところが、2024年も税制の改正が行われており、利用できる控除や節税方法には変化が見られます。
これを知らずにいると、知らない間に数万円〜数十万円単位の損失が出てしまうことも。

本記事では、四国（香川・愛媛・高知・徳島）および中国地方（広島・岡山・山口・島根・鳥取）で活躍する一人親方の皆様に向けて、
確定申告に関する最新の控除制度、申告期限とペナルティの注意点、さらには経費計上で差がつくプロのテクニックまで、わかりやすく解説していきます。

今回ご紹介するポイントを押さえておくだけで、確定申告に対する不安がぐっと減り、本業に集中しながらもしっかり節税対策ができる体制をつくることができます。

現場で日々汗を流す皆様が損をしないよう、税務のプロの視点から、実践的な申告対策を完全ガイド形式でお届けします。
ぜひ最後までお読みいただき、2025年の確定申告を成功させ、より良い一年のスタートを切りましょう。

一人親方として独立すると、自分自身で確定申告を行う必要があります。
しかし、税金の知識がないまま申告してしまうと、本来受けられるはずの控除を見逃し、必要以上の税金を支払ってしまう恐れもあります。

今回は、四国・中国地方（香川・愛媛・高知・徳島・広島・岡山・山口・島根・鳥取）で建設業に従事する一人親方の方々に向けて、実際に使える5つの節税術と控除活用法をご紹介します。

■1. 青色申告特別控除の最大活用

青色申告を選択することで、最大65万円の所得控除が受けられます。
これを満額受けるには、複式簿記による記帳と、e-Taxを使った電子申告が必要です。さらに、電子帳簿保存制度を導入すれば、控除額を安定して確保できます。
実際、建設業の一人親方のうち、約4割が青色申告のメリットを十分に活かせていないという調査結果もあります。

四国・中国地方のように地域密着型の仕事が多い業態では、きちんと帳簿を整えることで信頼も得られやすくなるため、積極的に導入したいところです。

■2. 小規模企業共済による節税

将来の退職金代わりにもなる「小規模企業共済」は、掛金全額が所得控除の対象となる優れた制度です。
月1,000円〜70,000円まで自由に設定でき、年間最大84万円の所得控除が可能。
高知県や鳥取県のように、地域密着型で長く事業を続ける一人親方にとって、老後資金と節税を同時に叶える方法として最適です。

■3. 事業専用スペースの経費計上

自宅の一部を事務所や資材置き場として使っている場合は、使用面積に応じて家賃や光熱費の一部を経費として計上可能です。
たとえば、作業スペースが全体の20%を占めていれば、家賃の20%が経費になります。
岡山市内などで家賃が高めの地域では、この控除効果も大きくなる傾向があります。
ただし、間取り図や写真、使用記録などを用意し、税務署に説明できる状態を整えておくことが大切です。

■4. 車両関連経費の適切な計上

愛媛や島根など、車移動が必須な地域では、車両にかかる費用の経費化が節税のカギになります。
ガソリン代・車検・修理費・任意保険料・高速代などが、業務使用割合に応じて経費に。
また、新車購入時に特別償却や税額控除が使えるケースもあるため、購入時期と申告時期のバランスにも注意しましょう。
走行記録を残すことで、自家用との按分も明確にできます。

■5. 社会保険料控除の徹底活用

国民健康保険や国民年金の保険料は、全額が社会保険料控除の対象です。
加えて、建設国保や建設業退職金共済（建退共）に加入している方は、これらの掛金も忘れずに控除申告しましょう。
山口県や徳島県のように、地域で組合に加入している方は、加入証明書を確実に保管し、毎年の確定申告で活用してください。
また、一人親方労災保険の掛金も控除対象ですので、支払い証明書を見逃さないよう注意が必要です。

これらの控除や節税対策は、組み合わせることでさらに効果が高まります。
確定申告は単なる義務ではなく、自分の資産と時間を守るための大切なビジネス戦略です。
不安がある方は、地域の税理士や商工会議所の無料相談会を活用して、専門家の意見を取り入れるのもおすすめです。

確定申告は、事前準備で9割決まります。
ぜひ今回の内容を参考に、しっかり対策していきましょう。

香川・愛媛・高知・徳島、そして広島・岡山・山口・島根・鳥取といった四国・中国地方で建設業に従事する一人親方の皆さんにとって、確定申告は避けて通れない重要な業務です。
期限を過ぎると、思わぬペナルティや税負担の増加に直結するため、早めの準備が欠かせません。

■ 確定申告の基本：期限と罰則

確定申告の提出期限は、毎年2月16日から3月15日までと定められています。
この期間を過ぎると、無申告加算税（15〜20%）に加えて、延滞税まで課されてしまいます。
特に3月に入ると相談窓口も混雑するため、2月中の申告準備が理想的です。

■ 節税の基本：青色申告を活用しよう

青色申告を選ぶことで、最大65万円の所得控除が受けられます。
これには、以下3つの条件が必要です：

1. 複式簿記で記帳すること

2. 電子申告（e-Tax）または電子帳簿保存を導入すること

3. 開業後すぐに「青色申告承認申請書」を提出すること

たとえば、松山市や高松市など都市部で事業を展開している方は、パソコンやスマホ環境も整いやすいため、電子申告との相性も抜群です。

■ 経費は「事業に関わるものすべて」が対象

建設業の一人親方にとって、日常的に発生する出費をどれだけ正確に経費として計上できるかが節税のカギです。

代表的な経費項目：

• 作業車のガソリン代・修理費

• 工具や資材の購入費

• 現場までの交通費（有料道路代やフェリー代も該当）

• 作業着・ヘルメット・安全靴

• 事務所家賃（自宅の一部を使っている場合も按分可能）